グラトリ(グラウンドトリック)とは?
グラトリとは「グラウンドトリック」の略で、空中に飛ばずに雪面(グラウンド)の上でスピンやプレスなどのトリックを行うスタイルです。パークのキッカーやジブアイテムを使わなくても、ゲレンデのどこでも練習できるのが最大の魅力です。
近年、日本のスノーボードシーンではグラトリの人気が急上昇しており、YouTubeやSNSでも多くのグラトリ動画が投稿されています。中級者を中心に熱狂的なファンも多く、グラトリに特化したスノーボードキャンプやスクールも増えています。
グラトリの基本:まず覚えるべき3つの動作
1. プレス(Press)
プレスとはノーズまたはテールに体重を移動し、板の一方を雪面に押しつけた状態で滑る技術です。「ノーズプレス」はノーズ(前側)に重心を移してテールを浮かせ、「テールプレス」はテール(後側)に重心を移してノーズを浮かせます。
プレスはグラトリの土台となる動作で、ボックスやレールへのジブにも直結するスキルです。まずは緩やかな斜面で安定してプレスができるよう繰り返し練習しましょう。
2. オーリー(Ollie)
オーリーはスケートボードのオーリーと同じ概念で、板のテール(後ろ側)を利用してジャンプする技術です。スノーボードでは両足で踏み込み、テールで地面を蹴るようにしてノーズを先に持ち上げ、体全体を空中に浮かせます。
オーリーを習得することで、小さな起伏を使ったジャンプや、レールへのアプローチが格段にスムーズになります。グラトリの核心となる動作なので、しっかりと習得しましょう。
3. ノーリー(Nollie)
ノーリーはオーリーの逆で、ノーズを使って蹴り上げるジャンプです。通常のライディング方向(レギュラーまたはグーフィー)でノーズを先に弾いてテールを空中に持ち上げます。オーリーよりも難易度が高いですが、習得することでトリックのバリエーションが大幅に広がります。
グラトリ入門トリック:ワンエイティー(180°)へのステップ
プレス・オーリー・ノーリーをある程度マスターしたら、次のステップは「ワンエイティー(180°スピン)」です。ノーズ側またはテール側に向かって180度回転し、スイッチ(逆向き)の状態で着地するトリックです。
ワンエイティーはグラトリの中で最も基本的なスピン系トリックで、平地(フラット)でも緩やかな斜面でも練習できます。肩と腰を同時に回転方向に向け、視線を着地ポイントに合わせることがコツです。
グラトリに向いたスノーボードの特徴
グラトリを楽しむためには、板の特性が重要です。グラトリ向けの板の特徴は以下の通りです。
- ソフトフレックス: 柔らかい板ほどプレスやオーリーがしやすく、グラトリに向いています。
- ツインチップ: ノーズとテールが対称な形状で、スイッチライドや両方向のトリックが自然にできます。
- 短めの長さ: 通常より短めの板は回転がしやすく、グラトリにおいてレスポンスが上がります。
- フラット・ロッカー系のキャンバー: エッジが引っかかりにくいフラットやロッカー形状は、グラトリのトリックに集中しやすい環境を作ります。
グラトリに特化したモデルとしてLib Tech スケートバナナやGNU ライダーズチョイスは人気の高い選択肢です。ロッカーキャンバーの独自構造がグラウンドトリックとの相性抜群です。
グラトリ練習の環境づくり
グラトリの練習は、人が少ない緩斜面が最も適しています。混雑した急斜面で練習すると他のスキーヤー・スノーボーダーと衝突する危険があります。午前中や平日の空いた時間帯を狙って、安全な環境で練習しましょう。
また、シーズンオフのオフトレ(オフシーズントレーニング)としてスケートボードやトランポリンを活用するプロも多くいます。オーリーやスピンの感覚をオフシーズンでも磨いておくと、翌シーズンの上達スピードが大きく変わります。
まとめ|グラトリはスノーボードの楽しさを無限に広げる
グラトリはパークに行かなくてもゲレンデのどこでも楽しめる、スノーボードの最大の魅力のひとつです。プレス→オーリー→ワンエイティーという順番で基礎を積み上げ、少しずつトリックのバリエーションを増やしていきましょう。板選びも合わせて最適化することで、上達スピードは格段に上がります。